労働問題 | 弁護士法人 古河法律事務所|古河市 小山市 栃木市 境町 結城市

労働問題

よくある相談の例

  • 残業代がきちんと支払われていないと思うので請求したい。
  • 自分の勤務態度が悪いと言われて解雇されたが,会社に残って働き続けたい。
  • 会社のリストラに遭ったが,必ず退職しなければならないのか。
  • 上司からパワハラを受けたので,慰謝料請求したい。
  • 仕事中に事故に遭ったが,労災と認められるのか。

Q&A

残業代請求とはどのようなものか?

労働基準法では,1日8時間,週40時間を法定労働時間と定めています。この法定労働時間を超えて残業をした場合には,原則として,基礎賃金に一定の割増率を加えた割増賃金(残業代)が支払われる必要があります。
もっとも,変形労働時間制やフレックスタイム制などが導入されている場合には,部分的に法定労働時間を超える労働があったとしても時間外労働とならない(残業代が発生しない)こともあります。
また,個別の残業代として支給がされていなくても,残業代に代わる趣旨の手当等が支給されている場合には,残業代の請求が認められないこともあります。
さらに,農業や畜産業等の業種の労働者,業種を問わず管理監督者の地位にある者などには労基法の労働時間の規定が適用されないため,残業代請求が認められません。
そのため,時間外労働と認められる労働をしている場合であって,残業代に代わる趣旨の手当等も支給されず,残業代が認められない業種や立場でない場合に,残業代が請求できることになります。

解雇はどのような場合に認められるものか?

解雇には①整理解雇②普通解雇③懲戒解雇の3種類があります。
整理解雇は,人員削減の必要性がある場合に行う解雇のことで,そのような必要性がある場合には従業員を解雇することが可能となることがあります。
普通解雇は,能力不足や勤務成績不良などの場合に行う解雇のことで,就業規則の普通解雇事由が認められる場合に従業員を解雇することが可能となることがあります。
懲戒解雇は,会社に対する横領などの不正行為,業務命令への重大な違反などがある場合に行う解雇のことで,就業規則の懲戒事由が認められる場合に従業員を解雇することが可能となることがあります。
整理解雇は人員削減の必要性や適正な手続を履践したこと等の要件を欠く場合には無効なものとなる可能性があり,普通解雇や懲戒解雇も,解雇事由に該当しない場合や社会通念上相当と認められない場合等には無効となることがあります。

セクハラやパワハラとは何か,何が請求できるのか?

「セクシュアルハラスメント」とは,大まかには性的な嫌がらせのことをいいますが,男女雇用機会均等法では①職場において行われる性的な言動に対する労働者の対応により,当該労働者が解雇,降格,減給等の不利益を受けること,②職場において行われる労働者の意に反する性的な言動により就業環境が不快なものとなったため,能力の発揮に重大な悪影響が生じる等当該労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることとされています。
もっとも,これに該当しないものであっても,労働者への性的な嫌がらせにより,労働者が傷病や精神的苦痛を負った場合には,当該セクハラを行った上司や同僚個人のほか,企業に対しても使用者責任として損害賠償を請求できる場合があります。
「パワーハラスメント」とは,優越的な関係を背景とした言動で,業務上必要かつ相当な範囲を超えて,身体的若しくは精神的な苦痛を与えることまたは就業環境を害することをいいます。厚労省は①身体的な攻撃②精神的な攻撃(社員の前で大声で叱責する等)③人間関係からの切り離し(一人だけ別部屋で仕事をさせる等)④過大な要求(実現不可能な要求)⑤過小な要求(能力とかけはなれた低い仕事のみ命じる)⑥個の侵害(プライベートを過度に聞き出す等)を代表的なパワハラ行為としています。
パワハラも,セクハラ同様に,ハラスメントを行った個人と企業に対して損害賠償請求ができる場合があります。

労災補償や労災保険の制度はどのようなものか?

労基法上,労働者が業務上負傷したり疾病にかかったりした場合または死亡した場合には,使用者が一定の補償をすることが義務づけられています。
労働者が業務上負傷等をした場合の補償を確実にし,さらに補償の範囲を通勤災害にも拡大することで労働者の保護を図るものが,労災保険制度です。労災保険制度は,使用者が保険に加入し,労災と認定された場合に労働者や遺族に対して国から保険給付がされる制度です。
業務災害と認定されるためには,労働者が業務を遂行中に負傷等をしたこと(業務遂行性)と,負傷等が業務に起因するものであること(業務起因性)が必要です。また通勤災害と認められるためには,就業に関する移動であること,住居と就業場所の間の合理的な経路・方法の移動であることが必要になります。

労働審判とはどのようなものか?

労働審判制度は,個々の労働者と事業主との間に生じた労働関係に関する紛争を,裁判所において,原則として3回以内の期日で,迅速,適正かつ実効的に解決することを目的として設けられた制度です。残業代請求や地位確認請求(解雇無効)など様々な労働問題で利用されています。
労働審判では,裁判官(労働審判官)と,2名の専門家(労働審判員。通常は労働者側,使用者側それぞれ1名のことが多いです)が労働審判委員会を構成し,労働者側と使用者側の調停を試みます。調停が成立しない場合には,労働審判委員会が審判を出すことができます。審判には異議申立てができ,異議申立てがされると訴訟に移行しますが,異議申立てがされなければ,審判の内容が確定し,紛争は解決されることになります。

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