借地・借家 | 弁護士法人 古河法律事務所|古河市 小山市 栃木市 境町 結城市

借地・借家

よくある相談の例

  • 親の代から土地を知り合いに貸しているが契約書はない。問題ないか。
  • 土地を友人に貸したが,見知らぬ人が使っている。追い出せないか。
  • マンションの部屋を貸しているが,賃借人に部屋を傷つけられた。修理費を請求してもよいか。
  • 賃借人が賃料を滞納しているので,契約を解除して物件を明け渡してもらうことはできるか。
  • 借りている部屋にエアコンを取り付けたが,明渡しの時に持っていってもよいか。

Q&A

期間の定めがない賃貸借の場合,いつでも解約できるか。

(1) 土地賃貸借の場合

まず,建物所有目的の土地賃貸借か,そうではないかによって適用される法律が大きく変わります。
建物所有目的の場合には,借地借家法が適用され,借地権の存続期間は最低30年となります(借地借家法3条)。
これに対して,建物所有目的でない土地賃貸借の場合(駐車場目的など)には借地借家法が適用されないため,期間の定めがない土地賃貸借もあり得ます。
この場合,賃貸人,賃借人はいつでも解約の申入れができます(民法617条1項)。
そして,期間の定めがない土地賃貸借契約は,解約申入れから1年の経過によって終了します(同項1号)。

(2) 建物賃貸借の場合

賃貸人,賃借人はいつでも解約の申入れができます(民法617条1項)。
ただし,賃貸人からの解約申入れには正当な事由が必要です(借地借家法28条)。
そして,賃借人からの解約申入れの場合には,申入れから3か月の経過によって契約は終了し(民法617条1項2号),賃貸人からの解約申入れの場合には,申入れから6か月の経過によって契約が終了します(借地借家法27条1項)。

期間の定めのある賃貸借を終了させる方法はあるか。

期間の定めがある賃貸借契約は,基本的に期間満了前に契約を終了させることはできませんが,相手方の当事者に債務不履行(賃料不払い,無断転貸,用法違反等)がある場合には,これに基づく解除をすることができます。
もっとも,賃貸借契約は当事者間の信頼関係を基礎とした継続的な契約であることから,当事者間の信頼関係が破壊されたと認められない場合には,解除が認められないことがあります。
また,建物所有目的でない土地賃貸借の場合,契約の中に,期間途中での解約を認める条項(解約申入れ条項,解約権留保条項)があれば,当該条項に基づいて,期間満了前に契約を終了させることもできます。この場合,解約申入れから契約終了までの期間について特に定めなかった場合には,期間の定めがない賃貸借契約の場合と同様,解約申入れから1年の経過によって契約は終了することとなります(民法618条,617条1項2号)。

賃貸借契約の更新はどのようにされるのか。

(1)土地賃貸借の場合

建物所有目的の土地賃貸借の場合,賃借人から期間満了前に,更新の請求があったときには,建物が残っている場合,期間10年(最初の更新は20年)の契約として,従前と同じ条件で更新されたとみなされます(借地借家法5条1項本文,4条)。
この更新請求に対して,更新を拒絶する正当な事由があるときには,賃貸人が異議を述べることができ(同法6条),賃貸人が遅滞なく異議を述べたときには更新がされません(同法5条1項ただし書)。
また,期間満了前の更新請求がなくても,期間満了後も賃借人が土地の使用を継続しているときには,同じように契約は更新されたとみなされます(同法5条2項)。
建物所有目的でない土地賃貸借の場合には,期間満了後も賃借人が使用や収益を継続する場合に,賃貸人がこれを知りながら異議を述べないときには,従前と同じ条件で更新されたものと推定されます(民法619条1項前段)。ただし,賃貸人または賃借人は,その場合でも解約申入れをすることができ,解約申入れから1年が経過すれば土地賃貸借契約は終了となります(同項後段,同法617条1項2号)。

(2)建物賃貸借の場合

賃貸人または賃借人が,期間満了の1年から半年前までに,更新しない旨の通知をした場合には,期間満了で契約は終了となります。
一方,更新しない旨の通知をこの期間内にしなかったときには,従前と同じ条件で,期間の定めのない契約として更新されます(借地借家法26条1項)。
また,賃貸人から更新しない旨の通知をするには,正当な事由が必要です(同法28条)。

契約が終了した場合,賃借人は土地に建てた建物や建物に附属した動産の買取りを請求できるか。

(1) 土地賃貸借の場合

建物所有目的の土地賃貸借の場合,契約期間が満了し更新がされなかったときには,賃借人は,自らが建築した建物や土地に附属させた物を時価で買い取るよう,賃貸人に請求することができます(借地借家法13条1項,建物買取請求権)。

(2) 建物賃貸借の場合

建物賃貸借の場合,期間満了または解約申入れで契約が終了するときには,賃借人は賃貸人の同意を得て建物に付加していた畳や建具,その他の造作を時価で買い取るよう,賃貸人に請求することができます(借地借家法33条1項,造作買取請求権)。

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